売オプション1単位当たりの最低証拠金額が現在の5倍に

2月26日付で発行された日本証券クリアリング機構の発表はもう確認されましたでしょうか?

3月28日から、日経225オプションでは証拠金に関して2つの大きな変更が適用となります。

SPANパラメーターの公表から適用までの期間を「1週間」から「1日」に短縮

売オプション1単位当たりの最低証拠金額の水準を現在の5倍に変更

 

この2つの制度改正について解説します。

 

 

こちらのページで公式発表を確認することができます。

 

SPANパラメーターの公表から適用までの期間を「1週間」から「1日」に短縮

これは文字通りパラメーター公表の次の日に、改定後の数値が適用されるということです。

発表ルールは週の最終営業日となっていますので、通常であれば金曜日に発表され翌月曜から適用となります。

また、臨時SPAN見直しの適用についても2日から1日に短縮されます。この臨時SPAN見直しの判定基準であるPSR基準値も現在の100%から90%へと引き下げられます。

 

 

売オプション1単位当たりの最低証拠金額の水準を現在の5倍に変更

これが若干わかりにくいので補足します。

最低証拠金金額については次のように解説されています。

ディープ・アウト・オブ・ザ・マネー・オプションのショート・ポジションに対して、スキャンリスクにおいては、リスク額は微少に評価されるが、実際の取引においては、原資産価格が大きく変動した場合に、著しく価値の低いオプションが急激に価値を高めることがある。こうしたスキャンリスクにおいてカバーしていないリスクを考慮するため、オプションのショート・ポジションに対する最低証拠金額として、売オプション最低証拠金額(Short Option Minimum Charge)を商品グループごとに、下式のとおり計算する。
①ショート・オプション数量=ショート・ポジションの各銘柄(オプションのみ)について、売超建玉を合計した数量
②売オプション最低証拠金額=売オプション 1 単位当たりの最低証拠金額×ショート・オプション数量

引用:日本証券クリアリング機構掲載資料より

 

上記より算出された数値は、2016年2月末日現在は原資産価格の0.2%×1000倍となっています。

それが、3月28日以降は原資産価格の1%となるために、5倍と表現されています。

 

実際のポジションでの当てはめ

実際に証券会社の証拠金シミュレーションツールで見てみましょう。

下図は楽天証券マーケットスピードで算出した証拠金の内訳です。

証拠金シミュレーション結果

 

これは4月限のC20000を掲載しました。(E)の32,000円が最低証拠金額です。

原資産価格は現在約16,000円なので16000×0.002×1000=32,000円となり、シミュレーション結果と一致します。

この銘柄は最低証拠金額よりもスキャンリスクのほうが高いため、必要証拠金はスキャンリスクから算出されています。

しかし3月28日以降は最低証拠金額16000×0.01=160,000円と算出されるために、この銘柄における取引証拠金所要額は現在の107,500円から159,7000円となります。

 

対象となる銘柄

上記の計算から、最低証拠金所要額よりスキャンリスクが高い銘柄は、影響はありません。
アット・ザ・マネー付近は影響がないと思われます。

スキャンリスクが低く、最低証拠金所要額が原資産の1%未満に該当するオプションが全て適用となります。

よってプレミムがごく小さいオプションを売っている場合は、現在は最低証拠金金額の32,000円だったものが制度改定後は160,000円必要になります。

 

適用銘柄

適用は、3月28日以降に保有している建玉に適用されます。新規発注銘柄からではないので、3月28日に必要証拠金が増えます。

 

 

まとめ

大きな制度改正が行われます。証拠金には充分注意しておきましょう。

 

なお、証拠金の計算を自分の手で行えるようになると、今回の制度改正で自身のポジションの証拠金増加額を把握できるようになります。

証拠金計算について解説した動画を紹介します。オプション投資家養成塾の第11章でも扱っています。

勉強会:証拠金について

 

もしこのような証拠金計算が面倒でリスク管理を避けたい場合は、取引市場を変えることも検討の余地があります。

銀オプション投資では、証拠金は原資産価格の8%となっており、追証ではなく強制ロスカット決済になるので、追証が心配な場合はこちらも取引の候補にしておくと安心できるかもしれません。

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