mini-S&P500 Index Options(XSP)によるデビットスプレッド事例

デビットスプレッドを行うには、通称e-miniと呼ばれる、mini-S&P500 Index Options(ティッカーコード:XSP)が適している理由を解説します。

デビットスプレッドを行うには、通称e-miniと呼ばれる、mini-S&P500 Index Options(ティッカーコード:XSP)が適しています。
理由は満期タイプがヨーロピアンタイプで、株価がS&P500指数の1/10と小さいからです。

この記事では代表的な株価指数やETFの特徴を解説し、XSPがデビットスプレッドに適している理由を解説します。

あなたも小さい取引単位で練習を繰り返してデビットスプレッドをマスターしませんか?

指数オプションはヨーロピアンタイプのみ

指数オプションはヨーロピアンタイプしか存在していません。
それはなぜか。実は、指数そのものは満期が到来する前に現物に変えることが出来ないからです。

指数を金融商品として保有することが出来ないということは、現受け(スポット取引)が出来ません。

よって差金決済(キャッシュ取引)として一定の満期日で決済することとなります。
差金決済の場合はヨーロピアンタイプであることがほとんどです。

代表的な指数銘柄としてはS&P500やVIXなども指数です。

では我々がよく目にする代表的なオプションの特徴を見てみましょう。

代表的な指数オプション

日経平均株価

日経平均株価は東証一部に上場した銘柄の中から225銘柄の加重平均値を求めた、指数です。
日経平均株価そのものは取引できません。

投資家が取引したい場合には、代わりに連動した価格となるようにポートフォリオを組成したETFや、日経平均株価を原資産とする先物を売買することになります。

S&P500 Index Options(ティッカーコード:SPX)

SPXとはS&P500指数に連動した指数オプションを指します。

S&P500も日経平均株価と同じ指数になりますので取引できません。
オプションがありますが、指数オプションになりますので、満期に現受けする対象がありません。

現受け(スポット取引)が出来ないので差金決済(キャッシュ取引)です。
差金決済で、かつヨーロピアンタイプとなっています。

SPDR S&P 500 ETF(ティッカーコード:SPY)

S&P500指数に連動するETFがたくさん上場されているのですが、メジャーなものがスパイダー社が運用しているSPYです。
ETFとして現物株を売買できますので、この銘柄のオプションはスポット取引となります。満期のタイプはアメリカンタイプとなります。
サイズはSPXの1/10なので、価格が安いのが特徴です。

mini-S&P500 Index Options(ティッカーコード:XSP)

XSPはSPXに対してサイズを1/10にしたミニ指数でSPXの1/10の株価となっています。
このXSPはe-miniと呼ばれ、SPXに連動した指数です。
よって差金決済(キャッシュ取引)で、満期タイプはヨーロピアンタイプです。

SPYのヨーロピアンタイプ版にように思えますが、原資産がSPXになります。
SPYとXSPはSPXの派生であり、SPYの派生ではありません。

流動性の面ではSPYは非常に流動性は高いですが、XSPは若干劣ります。

抑えておきたいのは満期は金曜日。
XSPの決済タイミングはPM settlementといって満期が金曜日の大引けになります。
通常は金曜日の寄り付きが決済タイミングです。

最終日もトレードが出来ます。

CBOE Volatility Index (VIX) Options(ティッカーコード:VIX)

VIXとはS&P500銘柄のインプライドボラティリティの指数になります。
VIX指数を原資産とする指数オプションなので、差金決済(キャッシュ取引)で、かつヨーロピアンタイプです。

ヨーロピアンタイプがお勧め

まず、デビットスプレッドを実行して満期まで保有する場合には、ヨーロピアンタイプが適しています。
もしあなたがヨーロピアンタイプの中でも投資金額を少なく始めようとした場合には、SPXオプションは不向きです。
なぜなら原資産価格が2000ドルと高いため、オプションのプレミアムも高くなるからです。

ですので、e-miniと呼ばれるXSPで取引するのが良いでしょう。
また、VIXオプションも指数オプションで差金決済(キャッシュ取引)、かつヨーロピアンタイプです。
こちらも選択肢として候補に入れておくと良いかもしれません。

SPYも1/10の株価なので小さく始められますが、アメリカンタイプなのでデビットスプレッドを行う際には注意が必要です。

デビットスプレッドの損益計算

では具体的な取引までの検討手順を紹介します。
下記のようなプライスボードをyahoo financeで確認することが出来ます。

2016年6月27日時点の価格です。

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引用:yahoo finance USのXSP価格表

ここで上昇を予測してコールデビットスプレッドを立てることを考えてみましょう。

コール203をロングし、コール204をショートします。
オプションプレミアムはBidとAskの中間の値をとり、C203が5.3ドル、C204が4.8ドルとします。

この場合は5.3ドルを支払い4.8ドルを受け取るので、差し引き0.5ドルの支払いです。

もし株価が204ドル以上になれば受け取れるのは権利行使価格の差額分の1ドルをもらえますので、当初支払った0.5を差し引いた残りの0.5ドルが利益となります。

デビットスプレッドで注意すべき点

もし他の銘柄で同様の取引を行うに当たり、検討すべき項目は4つあります。注釈として今回のXSPのオプションのタイプを記載します。

①満期タイプはどちらか

XSP:満期タイプはヨーロピアンタイプになります。

②満期はいつか

XSP:満期は7/15のオプションになります。

③スポットかキャッシュか

XSP:差金決済(キャッシュ取引)となります。

④権利行使された場合の対処

XSP:SQ日に両銘柄とも同時決済されるので、受け取りがあればその額を受け取り、受け取りが無ければ当初の支払った金額を失って終了です。

アメリカンタイプで権利行使の対応

もしアメリカンタイプでデビットスプレッドを実行していて満期前にインザマネーになり売り玉が権利行使された場合は、株のショートポジションに変わります。

その際に投資家ができることは3つあります。

  • そのまま放置して満期まで待つ
  • 株のショートポジションを解消すべく買い玉を権利行使して両建て相殺する
  • 全て決済する

となります。

差金決済(キャッシュ取引)ではないヨーロピアンタイプのオプション

この事例では全て差金決済がヨーロピアンタイプとなっていますが、必ずしも私たちが取引できるオプションに当てはまるわけではありません。

サクソバンク証券が提供している銀オプションは、決済タイプをキャッシュかスポットを選択できますが、ヨーロピアンタイプとなっています。

詳細はNYSEのSLV(銀ETF)とサクソバンクの銀CFDとはにてまとめていますのでご参考にしてください。

まとめ

  • SPXはS&P500指数の指数なので、SPXオプションはヨーロピアンタイプ、差金決済です。
  • SPYはS&P500指数に連動するように作られたETFなので、SPYオプションはアメリカンタイプ、現受けします。
  • XSPはS&P500指数のミニ指数なので、XSPオプションはヨーロピアンタイプ、差金決済です。
  • VIXはS&P500採用銘柄のインプライドボラティリティを平均化した指数なので、オプションはヨーロピアンタイプ、差金決済です。

個別株やETFはアメリカンタイプの現受けが基本なので、デビットスプレッドを行う際にはヨーロピアンタイプを選定すると良いでしょう。


 

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