銀行預金よりも手堅く、手間が掛からず、年利1%を超える投資スタイルとは

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投稿者名:金森 雅人

投資対象を考える際に、利回りを比較するのが最も一般的ですよね。利回りが高い投資対象はそれだけハイリスクであり、利回りが低い、例えば銀行預金はローリスクであると考えられています。

そして日本ではローリスクですが銀行預金が安全性の高い資産運用先として活用されています。

銀行預金残高が右肩上がりに増えていることからもわかるように、日本人の現金の振り分け先として使い勝手が良いと考えられています。

ですが銀行預金は利回りが低いというデメリットがあります。

そこで、銀行預金よりも高い利回りの年利1%のリターンが見込めて、しかも銀行預金のように手間も掛からず預けっぱなしで良く手間が掛からない、しかも換金性が高い投資先があれば、銀行預金の代わりに投資しようと思えませんか?

そのような都合の良い投資があります。それが株のカラ売りです。

株のカラ売りは、怖いし危険だと思われがちですが、そんなことはありません。

正しく使いこなせれば安全に、そして銀行預金よりも高利回りの年利1%を実現することも難しくありません。そこでこ記事では株のカラ売りを使って、どうやって安全に年利1%のリターンを狙えるのかについて解説します。

銀行預金よりも利回りを上げるには、銀行預金よりリスクを取る必要があります。リスクが無いところにリターンは存在しないからです。
しかし、銀行預金はリスクを取らなさ過ぎて利回りが低いだけだったとしたら、投資効率を上げることで利益を追求することができるようになります。

株のカラ売りと銀行預金の利回りやリスクを比較して、カラ売りのほうにメリットがあることに気付き、そしてリスクを分析したうえでカラ売りでも無理なくリスクが取れれば、利回りの低い銀行預金に預けておく必要は無くなります。

さらには安全性を高める方法や、銀行預金には無いボーナスが起きるメリットについて徹底的にお伝えしますので、読み終えたらすぐにカラ売りを実行したくなるでしょう。

今日本では「貯蓄から投資へ」とスローガンが掲げられているように、正しくリスクを分析して賢い投資家になり貯蓄から投資へ資金を振り分けられるようになりましょう!

銀行預金はリスクがあるのに利回りが少なすぎる

銀行預金は手堅い運用先です。それは誰もが認めているところでしょう。資産運用という観点で考えた時に、ネックは利回りの低さです。

もはや投資とは言えないレベルのリターンしか受け取れません。銀行預金は市中金利で0.01%前後となっています。
ネットバンクや定期預金にすれば多少利回りが向上しますが、それでも年利0.1%程度が普通の金利となります。

年利0.1%を得るためのリスクは銀行の借金の肩代わり

この年利0.1%を得るために取っているリスクを分析したことがありますでしょうか。

冒頭にも説明したように投資は比較が重要です。

利回りを比較してより良い投資先に資金を動かすのが資産運用のポイントになりますので、リスクを正確に把握できれば年利0.1%を他の投資で実現する場合のリスクのバランスを比較することにつながります。

銀行預金はこれは銀行が借金をする際の貸し手に当たります。

銀行はお金を借りる側、あなたはお金を貸す側なので、必ず返ってくるお金となっています。

出資や投資と違い、債権というお金を貸したので返してもらう権利を持っているので、変換する銀行側にはお金を返す義務があります。

個人がお金を預けて自由に銀行側に運用を許しているという構図になります。

銀行側からしてみたらわずか0.1%でお金を借りて、銀行自身は運用上手に振舞うことで年利5%の運用を行えば、実質は5-0.1=4.9%の運用利回りを得ることが出来ます。

まるでマンションを借りて、そのマンションを賃貸に回しているようなものです。 

マンションを借りる際の家賃が0.1%で、転貸するマンションの家賃は5%で貸すことができれば、ほぼノーリスクで4.9%の利益が運用者に収入として入ってきます。(実際は転貸は法律上制限がありますのであくまで例えです)

銀行側が預金者に返却する義務は、年間0.1%の利息を払うだけです。あとは預金者が引き出したい時に元本を返せばOKです。

定期預金になると預け入れた期間は半年や1年間などに設定できますが、あの仕組みは元本返済を銀行側に対して猶予を与えていることになります。

貸したお金の返済期限を先に設定するということは、その間に運用をすればそれだけ利益を得ることが出来ます。

その後に満期日に一括償還すればよいので、非常に銀行側にとっては都合のよい金を借りる仕組みが銀行預金なのです。

銀行はお金を借りて運用している低リスクなのに、預金者はわずか0.1%の利回り

この銀行の運用に対して、預金者のリターンは、0.1%だけです。

銀行側は年利0.1%よりも利回りのよい投資対象を見付けていれば、苦も無く利ざやを稼げます。

でも預けている預金者にとっては、銀行側がどのくらいの運用をしているか、どんなポートフォリオを組んでいるかは不明ですが、銀行に入れておけば破綻してお金が返ってくる可能性は低いだろう、そしてタンス預金と違って盗まれる心配が少ないだろうということで、わずか0.1%の金利でも甘んじて投資を行っていることになります。

実際のところ、銀行預金は投資というよりも、余剰資金を銀行に預けているくらいだったらわずかな利益を得たほうがマシという、妥協策なのかもしれません。

もちろんある期間絶対下ろさないという条件を結べば、銀行預金の利回りも少しばかりは上昇することになります。

例えば5年下ろさないことを条件とした定期預金や、10年下ろさないことを条件とした定期預金などありますが、この縛りは資金を有効に活用しようとする投資行為を拘束することになるので、あまり使わないほうが得策でしょう。

一定期間お金を自由に使えないものに投資するよりも、いつでも引き出すことが出来て(満期前だと利回りが下がることもあるが)他の魅力的な投資先が見つかった時に振り返られる預金のほうがメリットが多いと考えられます。

もし他に振り分ける投資先が全く無い、そして向う10年はそのような魅力的な投資先がないと確信が出来れば、定期預金に預けるメリットはありますが、同時にその期間中は銀行が傾かないことを信じて購入する決断をしなければいけません。

銀行破たんのケースはあるのか

ところで、貸したお金が返ってこなくなるケースとして、銀行の破たんが思いつきます。果たして銀行が破綻するケースというのは皆無でしょうか。

銀行ではありませんが、国や自治体の破たん、最近ではギリシャが財政破綻の危機があったり、北海道の自治体の夕張が財政破綻した事例もあります。

銀行も一民間企業であり、経営に失敗すれば自治体のように破綻しないとは限りません。むしろ地方交付税などの国からの補助がない民間銀行のほうが危ないかもしれません。

もちろんペイオフ解禁により1,000万円までは預金者保護が働いていますが、もし国が破綻してしまった場合には、銀行はひとたまりもないことが予想されます。

ギリシャの事例では銀行封鎖が起きたことを記憶している方もいるでしょう。日本でも起きないとは限らないので、起きる可能性があるということを頭の片隅にでも覚えておいたほうが良いでしょう。

銀行破たん危機として、過去に足利銀行で起きたような、破綻のうわさが流れただけで預金者が窓口に押し寄せて一気に預金を引き出したことがあります。

twitterやSNSが広まった現代のほうがこのような噂による取り付け騒ぎが起きるリスクは高まります。

リーマンショックやギリシャ破たん危機の銀行にも不安がある

実際にリーマンショックの時にはアメリカでも取り付け騒ぎが起きたり、証券会社が潰れることで銀行にまで波及するのではないかと懸念が生まれていました。

また、EU圏では銀行のストレステストということで銀行の体力を評価する仕組みもあり、銀行だって民間企業であり潰れないとは限らないのです。

国より最も規模が小さい民間の一企業の財務を信用して0.1%のリターンを得られるが、企業が破綻してしまうとペイオフで保護されていれば別ですが銀行から引き出しができなくなる可能性はあります。

万が一国が破綻してしまうと、一企業の銀行なんて簡単に倒産してしまうかもしれません。

でも実際には国が破綻することはほとんど無く、確率的に言えば相当低い、ギリシャや他国ならまだしも日本ならよっぽど破綻することが無い、そしてそのようなことが過去に起きたことがないから、これからも起きないだろうと思って信用しているのが、現状です。

その信用料が年利0.1%に相当しているというわけです。

このように銀行預金のメリットとデメリットを比較してみると、銀行はデメリットは大きいように見えます。でも日本の銀行ならそうならない、なって欲しくないという思いも入り、日本の銀行は手堅く見えるかもしれません。

実際は経営破たんしたりペイオフ解禁となるなど、金融危機の場面では手堅さが揺らぐことはあります。

現に海外の銀行では破綻や取り付け騒ぎが起きるなど、たびたびテレビで取り上げられることから、意外と手堅さというのは担保されていないように見えますので、日本の銀行でも同じことが起きないとはいえないのです。

しかしながら、円で入金していつでも銀行のATMで下ろせる安心感と、銀行窓口で丁寧に接してくれる様子を見ていると、銀行に安心感を覚えるのは確かに銀行に軍配があります。

その代わりに金利0.1%というリターンに甘んじるしか手が無いのが現状の銀行預金になります。

安心感を得るために銀行と同じように資金を借りて運用する

では、銀行預金で安心感を得るにはどうしたらよいでしょうか。まず破綻が起こらないと思えればよいと思える銀行を探すことが思いつきます。ですがこれは探すのが不可能です。

破綻しないであろう銀行なら大手銀行はありますが、今後将来にわたって永遠に潰れない企業というのは誰も保証できません。

そこで、破綻が起きても絶対にだめにならない安心感さえあれば、銀行の安心感と同等の安心を得られるはずだと考えられることができるので、先ほどの銀行が利ざやを稼いでいる事例のように、マンションを借りて、転貸するように他の運用を行うことでリターンを得られればいいのではないかと考えるのです。

資金を銀行に預けてしまうと銀行と一蓮托生になってしまうので、資産を預けるのではなく、まず借りてきてそれを貸すことでリターンを得られないかを考えます。

価値があるものを保有して価値が無くなってしまう恐怖を消すことは出来ません。銀行預金を預け入れてしまうから銀行破たんの恐怖から逃れられなくなるのです。

そうであれば、逆転の発想として価値があるものを借りてしまってそれを使い終わったら返してしまえば、銀行が破綻する恐怖から解放されます。

そこで考えたいのが、株をカラ売るという発想です。銀行が運用するように、他人からお金を借りて運用をするというやり方をすれば銀行と同じように利ざやを稼げる可能性が出てくるのです。

株をカラ売りすると、企業の破綻は大儲け

もし株のカラ売りを実行した場合、今まで大きなリスク(そして最大のリスク)だった企業の破綻、銀行の破綻という事態は大きな利益をもたらすことになります。

マンションの転貸を例にあげれば、例えば100万円の資金で、家賃7.5万円のマンションを借りて家賃20万円で貸したら、12.5万円の利ざやが稼げられるというスキームを組んだとします。

その時に株が無価値になるということは、100万円の資金を一気に回収できて資金が200万円になったという状態です。

現実世界ではまず起こりませんが、「この物件気に入った!100万円で借りよう!」という足長おじさんが登場したようなものです。

この足長おじさんが登場した瞬間に100万円の資金を持っていながらさらに100万円の家賃が手に入るので、マンションを借りる必要がなくなり転貸する必要もなくなります。

このように一気に資金分を回収してしまうのが、カラ売りした株が無価値になる状態です。つまり株をカラ売りすることで、このような思わぬ利益が舞い込む可能性が生まれてくるのです。

今まで銀行に貸していたことによる破たんリスクが、カラ売りの場合はリスクでなくなるのです。

株価が右上がりになるリスクの回避方法はただ一つ

しかし次のリスクがここで登場します。

「株価が右肩上がりに上昇したら、大きな損失になるではないか?」

株のカラ売りにはリスクがあります。それが株価が上昇して売った値段より高くなってしまうリスクです。このリスクがあるからこそ株のカラ売りにはリターンが多く、かつ相場の変動で利益を上げやすい性質もあります。

この懸念に答える方法がひとつだけあります。それは「株価が右肩下がりになるクズのような銘柄を選んでカラ売りすればよい」ということになります。

これを実現すれば、企業の破綻というリスクは無くなり、しかも手堅い投資先として候補に挙がるはずです。そんな都合の良い銘柄が、実はアメリカあるVXXという銘柄なのです。

長期的に下落し続ける銘柄のVXXをカラ売りする

チャートを見ていただくと、見事に右肩下がりになっています。2016年8月以降のチャートです。

きれいなまでに右肩下がりになっており、たまに上昇するのはアメリカ経済が少し不安定になった時だけです。

2016年11月のトランプ大統領選の時に少し上昇しましたが、時間が経てばそれも誤差と思えるほどに順調に株価が下落しています。

VXXを売ってずっと放置しておく

資産運用としては、VXXをカラ売りして、ずっと放置し置くだけです。銀行預金と同じように1年以上のスパンで見るとよいでしょう。現在の株価に対して充分に値下がりしている様子が見て取れます。年間ごとにキャプチャした株価チャートを並べてみました。

2012年

 

2013年

 

2014年

2015年

2016年

2012年から2016年まで、毎年下落しています。

つまり今から投資をして、来年の今頃には下落している可能性が非常に高いといえます。

もし一発吹き上がる上昇が起きても、待てばまた戻る

もし不運にもVXXが上昇してしまったらどうでしょうか。その際には待てばいいのです。この投資は定期預金と違って1年と投資期間が決まっているわけではないので、下がるまで待てばよいだけです。

充分に下がれば利益が舞い込んでくるからです。チャイナショックと呼ばれる2015年の変動を見てみましょう。

2015年の暴騰に株をカラ売りしておけば、2015年8月のチャイナショックを受けても、まだ株価は売った時より安いままです。年始から7ヶ月間の下落により充分に減価しているため、当初の投下資金からマイナスが出ることなく推移しているのがわかります。

<2015年の株価チャート>

一方2015年7月にポジションを組んだ場合を見てみましょう。

チャイナショックで含み損が出ているのですが、1年後には元に戻るどころかそれ以上に下落しているのが下記のチャートよりわかります。

<チャイナショックが起きた2015年8月からの株価チャート>


つまり、カラ売りして放置していれば、いつの間にか株価が下落していき、時間をかけることで利益を狙うことが出来ます。

しかもこの時に破綻してしまっても問題が無いのが銀行預金と違う点です。破綻はむしろ現在の株価が0になるため、大きな利益が舞い込んでくる可能性すら秘めています。

利回りの計算

これまで見てきたように手間が掛からずに、しかも安全性が高いということが証明されました。安全性についてはこれから計算する利回りのとも関係してきますので、ポイントとなる利回りの計算をしてみましょう。

今回のVXXのように下落していく株をカラ売りするのに、銀行預金の利回りを得るためには何ドル分売ればいいか考えてみれば同じ利回りを得るのにどの程度のリスクを取るのかを比較することが出来ます。

銀行預金の10倍の金利である、年利1%の利益を確保しようと考えてみます。年利1%で、手堅く、安全性が高く、ほったらかしに出来たら充分投資先として考えられるはすでしょう。

年利1%を得るためには、VXXの年間下落率から計算してみますと、年によってバラツキがあるものの、平均20%の下落をしています。
つまり10,000ドル預けていて、そのうちの1/10をVXXへ投資すると、1年後に1,000ドルが800ドルに下落しているということになります。

この時売った時の値段から今の値段を引くと差額は200ドルになるので、この200ドルが利益となります。

その利益から手数料や貸株料というコストを引いたものが正味の利益となりますので、大きなウェイトを占める貸株料についても確認します。

貸株料

株をカラ売りするには貸し株料と呼ばれる費用が発生します。

手数料はIB証券では1株当たり1ドル未満、貸株料は年利3%程度です。サクソバンク証券では1回の取引当たり手数料10ドル、貸株料は4%程度です。

1年の年利が3%未満だと貸株料負けしてしまいますが、それ以上の利益を生む投資をしていれば、充分回収できる貸株料となっています。つまりまた貸して、マンションを借りる家賃より高く貸し出せばそれで済むのです。

今回はIB証券で運用したことを想定すると、貸株料はおおよそ1,000ドル×3%=60ドルとなります。

先ほどの200ドルのリターンから60ドルを引くと、実際の利益は140ドルとなります。

10,000ドル預けていて、140ドルのリターンが出たということは、年利1.4%となりますので、利回りが年1%より大きすぎることがわかります。

これは、資金を投下しすぎていることが分かります。

そこで、逆算して年利1%となる投下資金を計算すると、600ドル投資して1年で20%減価すると480ドルになるので差額は120ドルが利益となり、その時の貸株料は600ドル×3%=12ドルなので、600ドル投資するとおおよそ自己資金10,000ドルに対して1%となります。

よって、10,000ドル(つまり100万円:1ドル100円相当で計算)を口座に持ちながら、わずか600ドル(6万円)分のVXXをカラ売りすることで、1年間で1%の利回りを上げる投資法が完成することがわかります。

銀行預金と同レベルでよいと思えば、なんとたった6,000円のVXXのカラ売りをするだけで、1年で0.1%の利回りを実現できる!ということになります。

リスクの検証

もちろんリスクが無いわけではありません。

1年後ちょうど経過したその瞬間にVXXが上昇してしまうと、利回り確保はお預けとり投資期間が長くなるかもしれません。また、vxxが予定通り20%減価してくれなかったというリスクもありえます。

ただ、これらは時間が経てば解決することです。それは過去のチャートが物語っています。

万が一口座に置いた資金を食いつぶしてしまうような大損害は、投下した600ドル(6万円)が15倍上昇したら100万円近くになったときです。

VXXが15倍に跳ね上がるということはこれまで経験が無いことであり、未曾有の経済危機といわれたリーマンショックでの上昇幅でさえわずか4~5倍と言われているので、ありえないとは断言できないがこれまでにおきたことがない水準ではあります。

こちらも時間が経てば解決するリスクです。

時間さえ過ぎれば株価が下落していくのがVXXの特徴なので、いくらVXXが上昇しても待てばいいいだけなのです。つまり銀行預金のように全くVXXの株価を見ないで過ごしても問題ないのです。

100万円を持って6,000円のVXXをカラ売りする場合には、未曾有の大暴騰が起きても、VXXが150倍上昇しない限りは安泰になるのがこの投資の安心感につながります。

本当にVXX大暴騰が来た時の世界情勢はどうなっているのか?

このVXXが暴騰するというのはアメリカに大規模な経済危機が訪れたときになります。

もしそのような経済危機があったら、銀行はどうなっているでしょうか。もしかするとVXXよりも早く銀行がお店をたたむときが来るかもしれない。ペイオフ発動されつつも預金を下ろせない日がやってこないとは言い切れません。

そんな今まで実現したことが無いレベルの未曾有の大惨事が起きたときにが、VXXの株価が吹くときになります。

その吹く程度を知り把握することが出来ていさえすれば、銀行預金や国債を購入するよりも安全性が高いといえるのではないでしょうか。

先ほどもお伝えしたように、100年に1度といわれたリーマンショックですら4~5倍なのです。そしてVXXの算出のベースとなるVIXは恐怖指数と呼ばれていて恐怖を感じてもすぐに元に戻る性質があります。

チャイナショックの時にグラフを見ると、確かにあの時は一気にVIXが上昇したが、たちどころに戻っています。

例えばジェットコースターに乗ってに最初の山は恐怖が高まったとしても、終盤の山がそれほど恐怖でなくなるように、慣れてしまうと恐怖の度合いが少なくなるように、VIXは必ず元に戻るという特徴を知っているだけで、このVXXが下がっていく運命にあるし、上昇しても有限でいつか下がるという確信を持つことが出来ます。

銀行預金には無いボーナスがVXXカラ売りにはある

このように定期預金のように10年間資金を拘束される必要が無く換金性も非常に優れている投資で、かつ利回りを1%確保できるのであれば非常に有力な投資先として考えられるのではないでしょうか。

しかも順調に下落してくれれば、1年を待たずに早く目標利益を得られることもあります。

現に2016年では、例えばBrexitの時に株価70ドルでVXXをショートしていたら、それが20%以上減価したのはわずか2週間後です。

わずか2週間で目標である年利1%の利回りを得られたということは、このような運のよい減価に当たれば単純に積み上げていくと1年間で52%の年利になることを意味します。

このようにVXXの下落スピードによって年間リターンは変動するが、VXXが下落するという事実を有効に活用することで銀行投資よりもリターンを追及することが可能となります。

銀行預金にはこのようなボーナスは起こり得ません。

理由は金を貸しているだけで、銀行側は利息をきっちりと貸し手に返却することだけがコミットメントだからです。

そのあたりが銀行預金とVXXカラ売りとの違いです。

まとめと年利1%以上を狙う策

100万円の資金に対して6万円分のVXXをカラ売りすると、約1年後に年利1%のリターンが見込めます。

ただしVXXが途中で上昇した場合には1年よりも多少伸びるかもしれませんが、時間さえ経過すれば利益を生みます。

もし順調に下落してくれれば1年より早く目標利益を得られる可能性もあるのがカラ売りの特徴です。

もしこの利回りを年利1%ではなくもっと増やしたいと思えば、保有資金に対するVXXへの投下資金を増やせばよいことになります。そうすれば相対的に利回りは向上していくことになります。

ただし闇雲に利回り向上ばかり追及すると際限がなくなるので、今回は銀行預金と比べたVXXカラ売りのメリットについて触れてみましたたが、銀行預金よりも手堅く利回りを増やす方法についてご理解いただけたでしょうか。

このように基準となる銀行預金より利回りを少しでも向上させれば良いという目標を持った場合には、非常に簡単に達成できることが分かります。

投資の課題は、いかに資金効率良く投資をできるかにあります。

銀行預金程度であればこのように資金効率を考えずに年利だけを見て投下資金を決めればよいのですが、投資の本質である資金効率を加味して年利1%というのは、さすがにリスクを取らなさすぎだと考えられます。

よっていかにリスクを抑えつつ取れるリスクを取り、リターンを最大化させるかが投資で必要なスキルとり、そのためにはリスクを把握して取れるリスクがどの程度が判断できるから選択が出来るようになるのが投資の醍醐味なのです。

VXXについてはVXXとVXZのペアトレードで2367ドルの利益を得た方法を参考にしてください。

 

 

 

 

※当ブログは筆者の個人的な見解を示すものにすぎません。掲載しているデータの収集とその分析についても、筆者の個人的な視点に基づく分析であり、その有効性を保証するものではありません。解説においては、筆者の独自の視点で学習目的のために事例を簡略化している場合があるため、資料の中で紹介される事例は実際の相場とは異なる場合があります。取引事例についても、完全に再現しているものではなく、かつ、その有効性を担保するものではありません。また、本資料に含まれる記述や情報については十分精査しておりますが、その内容に関して筆者は一切責任を負いません。

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