『先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書』について


毎年2月から3月にかけて確定申告がありますが、あなたがこの1年の取引件数が多くなれば多くなるほど、どれだけ詳細に確定申告書を作成すればいいか悩みまませんか?

オプション取引で使用する提出書類には『先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書』になります。

国税庁のサンプルフォームでは1件1件細かく書いた事例が掲載されていますが、実は取引ごとではなくまとめて記載すれば良いのです。

その際に必要なのが「その明細をいつでも出して説明できるようにしておくこと」、そして「納税額が正しいこと」になります。

この記事では『先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書』の記載事項について解説します。

税務は個人の解釈の余地がある

まず前提として、税務関係に100%を求めるのではなく、万が一税務調査が入った時に自身を持って回答できるか、また、もし間違っていたら修正申告すれば良いのです。

もちろん正しい解釈はありますし故意に税金逃れを行うと、脱税という重加算税を徴収されますが、見解の相違であれば修正申告として延滞税を支払えば済む場合もあります。

ご自身が正しいと思って社会通念上妥当と思われる解釈をしておけば、第一段階はクリアです。ここを抑えておかないと、何が正しいのか迷って答えが出ない迷路に陥ることになります。

取引をまとめて記載して良いのか?

結論は冒頭にも述べましたように、まとめて記載して問題ありません。私はこの方法で毎年整理しています。

証券会社が整理した年間の取引報告書を取引証券会社分集めて、加算していけば良いのです。

納税額を不当に少なくするのは脱税なので論外ですが、取引をまとめたり、消費税表記を分けずに書いたりしても、税務署は取引を把握しています。

それに、我々はまとめて申告しますが、基本的には取引の事実を記載した上で、漏れがないか計算ミスはないかを調べて指摘するのは、本来税務署の仕事です。我々は税務署が『楽できる』ようにお手伝いしているだけです。

税務署は『正しい納税額』を払ってもらえればそれで良いので、1件ごとの決済報告書は無くても、税務署はその気になれば証券会社に問い合わせて確認することが可能です。

決算報告書とはトレードの結果と証券会社の名前が入っている報告書のことです。オンライン証券だと、pdf形式でいつでも見れます。
決済報告書は一つ一つの取引ごとに発行され、開かないと中身の情報が分からないので、トレード回数が多いとそれだけ枚数が増えます。

FXで脱税主婦が話題になったことがありますが、あの件は取引実態と申告納税額が乖離しているために判明した事件であって、税務署が証拠を持っていないと証明ができません。

ということは裏を返せば税務署が投資家の取引記録を閲覧することができるということを意味します。

したがって、個別の取引ごとの明細=決済報告書を全て提出しなくても、国税庁の見本のように、取引明細をまとめて記載してもよいのです。
そのように記載して1件ずつの取引記録の提出を求められたら、その時に応じてくだい。

取引記録は保管義務がある

取引記録は確定申告で添付しなくてもかまいせんが、いつお伺いが来ても対応できるように保管する必要があります。

保管せずに(管理せずに)確定申告で添付が不要なのではなく、きちんと自分で管理できている状態で、証拠となる資料の提出を求められた時にいつでも出せる状態にしておきます。

本格的にオプショントレードに取り組むと、軽くダンボール1箱分の決済報告書になることもあります。

『決済報告書(ダンボール1箱分)持っていったら、それは保管しておいてくださいといって返却された』という経験をお持ちの方がいるように、相手は決済報告書まで必要としていないのです。

決済報告書のみでは税金がかかるかどうか分かりません。

必要なのは年間の収支計算書であって、いくら税金が取れるかが分かる資料になります。

だから申告納税方式にして、我々が収支をまとめて、そのまとめた資料だけ報告すればいいのです。

そして開示要求がきた場合には提出して、理路整然と説明が出来れば問題ありません。

改ざんはバレるのか?

投資家が勝手に書いて申告するのでは、容易に改ざんできてしまう危険性はあります。

原則申告分離課税は投資家自らが計算して課税額を求めて納税するので、過少申告はできてしまいます。

そして個人投資家の微々たる納税額の場合は、税務調査が入らない可能性もあります。

しかし、証券会社と税務署がつながっているからばれる(と思っていたほうがよい)ことに加えて、ばれたら3倍の追徴課税がかかるという抑止力を働かせることで正しく納税してもらおうという国税局の意図が感じられます。

本当にこの仕組みで取り締まれているのか分かりませんが、利益額多くなれなるほど調査が入る可能性は高まると言われています。

効率を考えると追徴課税額が多いところから優先的に調査に入ることが想像できますので、まずは利益が多い人から、その次に余裕があれば毎年過少申告している疑いのある人や今年だけ大勝ちした人(去年との変化点が多く目立つ人)が狙われる可能性が高いでしょう。

私の事例

私はトレード初期の頃は、取引回数も少なかったため取引明細は省略せずに見本どおりに書いており、当然お尋ねは来たことがありません。

もし省略して書いたり不備があれば、確定申告後に税務署から間違いを指摘されたら、そのときに修正して再申告すればよいでしょう。

近年はまとめて記載していますが、これによってお尋ねが来たことはありません。

誤りの訂正であれば、仮に支払ったとしても納税の遅延分だけです。故意な脱税とみなされたら、追徴課税として税金の3割り増しを払うことになります。

税務署から指摘がなければ良い?

極論になりますが、税務署の担当者によって解釈が異なるということは、逆に言えば「税務署から指摘が無ければ良い」とも考えることができます。

当たり前といえばそれまでですが、提出する税務署、担当者によって、指摘があったり無かったりは実際に発生しているようです。

この辺りの事情は交通違反の取締りを行う警察のように、運が悪いと捕まるという不公平に思える無作為抽出になるのかと推測しますが、そのことからもかなり違法性が高い申告書でありさらに所得が高い人を優先的に取調べをすることになるでしょう。

まとめ

必要なのは

  • 「その明細をいつでも出せるように持っておくこと」
  • 「納税額が正しいこと」

この2つです。

税務署としては年間収支、つまり『先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書』という紙切れ一枚があれば事足ります。

しかし税務申告は紙切れ一枚でも、個別の明細を保管しておく義務が投資家にはあります。

ですので個別の明細を要求されても、拒否したり紛失したとか言ってごまかしても良いというわけではないので、ちゃんと保管しておきましょう。


 

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