ガンマを揃えて比較すればリスクが見えてきます

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

 

前回の問いかけについて、

あなたなりの答えは

見つかったでしょうか?

 

 

前回は

【リスク指標の数値が大きい=危険】

と決めつけてもいいのか。

 

 

それにもし数値が大きいから危険なのであれば、

 

b.のストラングルを5セットくらい持つと、

a.のストラドルの1セットより危険・・・

 

となっちゃいます。

 

 

こんな内容でしたよね。

 

 

 

 

 

この比較をするだけじゃ、

ストラドルとストラングルの比較じゃなく、

ポジションサイズの問題だけになってしまいます。

 

 

 

 

 

今回知りたいのは

ポジションサイズの比較でしたっけ?

 

 

違いますよね。

ストラングルとストラドルのリスクの比較です。

 

そこにポジションサイズの考えは

まだ入れたくありません。

 

 

 

 

じゃあどうすればいいかと言うと、

リスク指標の1つを同じ数値にして、

その他のリスク指標との比較をすればいいんです。

 

 

 

これが前回の問いかけに対する答えです。

あなたの考えは正解でした?

 

 

 

 

 

 

 

ここではガンマを同じ値にしましょう。

 

 

 

ガンマを同じ値にする、

つまりガンマを最小単位の1にすれば、

他との比較がしやすくなりますよね。

 

この最小単位のガンマ1をベースに、

何倍かした値が実際のスプレッドのリスクとなります。

 

 

 

比較をするにはこうやって横並びできるように

値を一定にして評価すれば良いんです。

 

 

 

a.のストラドルのリスク指標を全て62で割って、

b.のストラングルのリスク指標を全て23で割ります。

 

 

そうすると、

 

<元のリスク指標>

         デルタ  ガンマ  セータ  ベガ

a.ストラドル    0    -62    69   -13

b.ストラングル   0    -23    29   -7

 

 

 

<ガンマで割った値>

         デルタ  ガンマ  セータ  ベガ

a.ストラドル    0    -1    1.1   -0.2

b.ストラングル   0    -1    1.3   -0.3

 

 

こうなりました。

 

 

 

 

 

ガンマで割る前と割った後は、

数値の大きさそのものが変わりますが、

お互いの比率は一緒です。

 

 

つまりリスク指標で比較するうえで、

ストラドルとストラングルの性質はそのままに、

両者を比較しやすいように並べることが出来たわけです。

 

 

こうしてガンマが同じ値になれば、

他のリスク指標の比較が出来ます。

 

 

 

 

 

 

ここではガンマを同じ値にして比較してみました。

 

今回は市場が大きく変動した時(ガンマ)に、

他のリスクがどのように変化するか知りたいから、

ガンマを同じ値にしまただけです。

 

 

同じ値にするのは

セータだってベガだって構いません。

 

これが時間の経過に対するリスクの変化を見たければ、

セータを同じ値にします。

 

またIVに対するリスクの変化を見たければ、

ベガを同じ値にします。

 

比較をしたければ、

別の数値を基準にしてその比を見ればいいだけです。

 

 

 

 

 

 

ここが大事なポイントですが、

 

リスク指標を一定の数値で割ったとしても、

その比率は変わらないためリスク指標が持っている本質は変わりません。

 

 

 

ここでガンマを固定した理由は、

ショートストラドル、ショートストラングルの

最大のリスク要因は日経平均の変化の大きさだからです。

 

 

常にショートストラドル、ショートストラングルは

日経平均が動くこととの戦いであり、ガンマを最も注視します。

 

 

 

 

けど、そのガンマを見ていて、他のリスク指標を見なくていいのか?

というと、そんなことはありません。

 

 

 

 

 

 

オプションにはガンマの他に、

デルタもセータもベガもあります。

 

じゃあガンマ以外のリスク指標からの影響は

どの程度受けるのか?

ということを今回比較しているわけです。

 

 

 

 

もしガンマリスクだけを気にするのであれば、

ガンマの数値だけで判断すればいいです。

 

 

そうしない理由。

 

 

 

 

 

それは、私たちは

オプショントレードをしているから。

 

 

 

 

 

オプショントレードには4つのリスク指標があります。

ガンマだけを取り出して利益を上げることはできません。

 

 

デルタもセータもベガもあります。

 

デルタはデルタニュートラルで消せるけど、

セータやベガは消せないんです。

 

 

だからトータルでリスクを

分析しないといけないんです。

 

 

ここまではご理解いただけましたよね?

 

 

 

 

 

 

 

では1つずつリスク指標を見てみましょう。

 

元の指標はこれでしたよね。

 

 

<ガンマで割った値>

         デルタ  ガンマ  セータ  ベガ

a.ストラドル    0    -1    1.1   -0.2

b.ストラングル   0    -1    1.3   -0.3

 

 

 

【デルタ】

 

スプレッドでデルタニュートラルにしているので、

デルタはゼロです。

 

デルタの影響は排除しています。

 

 

 

 

 

【セータ】

 

日経平均が動かなければ、

タイムディケイによる利益が見込めます。

 

この値は両者でどの程度影響があるのか?

 

 

ストラドルはセータが1.1です。

ストラングルはセータが1.3です。

 

ということは、

このポジションを持っていれば1日あたり

 

ストラドル=1.1の利益を得られる

ストラングル=1.3の利益を得れる

 

ということを表しています。

 

 

つまり、セータによる利益は

ストラングルの方がストラドルより約20%高い

ということが分かります。

 

 

 

ガンマとセータは二律背反で、

ガンマが大きければセータも大きくなります。

 

 

 

 

 

 

けど、ここではガンマが同じであっても、

スプレッドによってはセータの値が異なるということを示しています。

 

 

つまり同じガンマの値であれば

ストラングルの方がセータによる利益を得られやすいということです。

 

 

 

ここまで見ると、

ショートストラングルの方がセータが大きいから、

メリットが多いように思えますね。

 

 

最後にベガが残っているので、

ベガについて見てみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

【ベガ】

 

今度はベガです。

 

ストラドルはベガが-0.2です。

ストラングルはベガが-0.3です。

 

これは何を意味しているんでしょうか?

 

 

 

 

ベガは市場参加者の期待値(IV)による

プレミアム変化の割合でしたよね?

 

 

ということは、IVが1%増えた時に、

ストラドルは損益が0.2減り、

ストラングルは-0.3減ることを意味しています。

 

 

ということは、

IVが大きく動く相場ではストラングルのほうが

損益に影響を受けやすいということです。

 

 

 

 

ここでは

 

「影響を受けやすい」

 

という言葉を使いましたが、

理由はここではオプションを売っているため

IVが大きくなるとプレミアム増えるため全体の損益は損失方向、

IVが小さくなるとプレミアムは減るため損益は利益方向になる、

こういった傾向はありますが一方的に有利不利と決められないからです。

 

 

 

 

以上が個別のリスク分析です。

 

 

 

これはリスク分析の1つの側面であり、

この分析内容が全てではありません。

 

この先のリスク分析の核はオプション投資家養成塾で

しっかりと学ぶことができます。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket