先日こんな質問をいただきました。
Q.
レシオのプレミアムの損益分解計算で
ベガによるプレミアムの増減の計算方法がわかりません。
ベガ自体はそのまま枚数分掛けて
売りと買いを足せばいいと思うのですが、
IVの計算方法がわからないです。
ベガもIVも売りと買いを別々に計算して足せばよいのでしょうか?
プレミアムの損益分解計算で微妙なくるいがあるのは、
ガンマの変化分を考慮していないからと考えてもいいでしょうか。
つまりガンマが定数でありさえすれば、
正確に算出できるということでしょうか。
A.
損益分解では、たいていベガは売りと買いを別々にはせずに
ポジションを1つの塊(レシオスプレッドなら買い1:売り2とか)として、
全体のIVが動いたらどのくらい損益が発生するかを出します。
厳密に言うとオプションごとに
IVを計算して出したほうが間違いがないのですが、
複雑なポジションになるとそこまでやってられないという方もいますよね。
全体のIVの求め方はいろいろ考え方はあるでしょうが
たいていATMを中心に両隣のIVを足して、
コールとプットを合わせた6個のIVの平均を出します。
日経新聞に出ているIVもこの出し方じゃなかったかな?
(あまり自信はありませんが)
だからポジション全体のIVというのは各IVを算出すれば出てきます。
ただ、こうすると本当に求めたいベガからの利益というのは
厳密には変わってきますよね。
実トレードする前のシミュレーションだったら、
これで充分じゃないかと私は思います。
厳密に寸分たがわず損益を出す計算が目的ではなく、
オプションで利益を出すのが目的ですよね?
損益分解の目的はリスクを把握して次にどう動けばいいかを考えることであって、
正確に計算と実際の損益が重なることが重要じゃないですから。
ちなみに、ガンマはオプションを売買する限り必ず出てきます。
ガンマを消したいなら先物が一番手っ取り早いです^^;