ふと、
ロングバタフライ
と
アウト・オブ・ザ・マネーにヘッジ買いを入れたショートストラドル
(=ショートストラドル+ロングストラングルという、いわゆるアイアンバタフライという戦略)
ってどっちが有利なんだろう?と思って検証してみました。
今日4/15の日経平均先物の終値は11270円
・ロングバタフライ
例)5C11250を1枚買い、5C11500を2枚売り、5C11750を1枚買う。
損失が限定されるポジションで、損益グラフが「蝶」のような形になります。
行使価格 |
コールプレミアム |
11250 | 370 |
11500 | 210 |
11750 | 105 |
デルタ | ガンマ | セータ | ベガ |
-1.30 | -2.02 | 1.21 | -2.11 |
初期費用は -370+210×2-105=-55万円 となり、デビットからのスタートになります。
このときの損益グラフはこのようになります。
・アイアンバタフライ(=ショートストラドルにロングストラングルをヘッジに追加)
例)5C11250を1枚売り、5C11500を1枚買う & 5P11250を1枚売り、5P11000を1枚買う。
コールとプットの11250売りのアウト・オブ・ザ・マネーはリスクヘッジのための買い。
プットプレミアム |
行使価格 |
コールプレミアム |
110 |
11000 |
|
200 | 11250 | 210 |
11500 | 105 |
デルタ | ガンマ | セータ | ベガ |
-2.16 | -1.89 | 1.13 | -2.00 |
初期費用は -110+200+210-105=195万円大幅なクレジットからのスタート。
リスクの検証
ここで気をつけたいのは、
デビットから始めてもクレジットから始めても値洗い的には何も変わらず、
重要なのはデルタ・ガンマ・セータ・ベガがどのように動くかで値洗いが変わる
ということです。
リスク指標を
リスク指標=最大損失額(リスク)÷得られる最大利益(リターン)
と定義すると、この数値が0に近いほどリスクが低いと考えられます。
リスクにはガンマ・セータ・ベガなどの
どの指数をリスクと考えられるかによって入れる値が変わり、
リターンにはプレミアム-理論価格の数値を入れます。
今回の検証では
ロングバタフライとアイアンバタフライは、
ほぼ同じリスク指標を示しています。
デルタやガンマは少しだけ数値が変わりますが、SQ時点の損益同じです。
結論
トレード戦略で合成ポジションを作っても、
損益グラフが同じならリスクもほぼ同一となる・・・
と書いておらわせたいところですが、
私がここで検証しているのは、
ポジションの現在のリスク指標の検証です。
今はこの2つはほぼ同等のリスク指標を示していますが、
SQまでにどのように数値が変化していくか、
それをウォッチしないと真の検証にはなりません。
ここではそこまでしていないので、
ぜひ続きはあなた自身でやってみてください♪
考え方はOption Modelなどの
損益グラフ作成ツールで損益グラフを作って、
日数をずらしてみるとそれぞれのリスク指標が変わっています。
明日はどうか、1週間後はどうか、SQ直前はどうか・・・
こういう変化を確認していきましょう。
あ、ただ日数を動かしていくだけじゃ
IVの変化は見ることが出来ないので、
こういうツールのできることとできないことをよく理解したうえで
使いこなしてみてください。
Option Modelは私の無料レポートで
どうやって使ったらいいか解説しています。
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