NGG株の配当利回りを3.8%から7.6%に引き上げる方法

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アメリカ個別株のNGGという銘柄は、高配当を出すことで知られています。

配当利回りはNasdaq.comのサイトによると、現在は3.86%です。

 

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引用:https://www.nasdaq.com/symbol/ngg

 

インカムゲイン狙いの投資スタイルの場合は、この3.86%を維持する配当マシーンを購入するつもりでNGG株を買うことになりますが、この利回りを約2倍に引き上げることができます。

それは株オプションの流動性が高いアメリカ市場だから実現できる、カバードコール戦略を使います。

カバードコールを利用することで、通常の配当とは別にインカムゲイン的にコールを売ったプレミアムを得ることができるので、インカムゲイン収入を利回り計算すると7.6%にまで上昇します。

この記事ではどのように計算して3.8%の配当利回りを7.6%まで引き上げられるかを解説します。

配当利回りが3.86%ということから配当額を予想する

まずは年間の配当額を予想します。

現在のNGG株は54ドルなので、54ドルの株を100株買うと5400ドルかかります。

このNGG配当は下図のように夏季に2ドル、冬季に1ドルという感じで配当を出していることが分かります。

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おおむね1株当たり年間3ドル程度の配当が得られそうなので、100株保有したことを想定してい利回りは300ドル÷5400ドル=5.5%と計算できますが、この配当利回りはNasadaq.comのCurrent Yieldと合いません。

Nasdaq.comのYeildと合うための配当額を計算してみると、3.86%の配当利回りを得るために必要な配当額は、3.86%×5400ドル=208ドルです。

夏季だけ配当が出ていることを想定しているかもしれませんが、今回はNasdaq.comの数値に合わせて、予想配当額を208ドルを設定します。

インカムゲイン収入としてカバードコールを加える

次に、配当に加えて得られるインカムゲインを計算します。

現在の株価が54ドルなので、55ドルのコールを売ります。

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おおよそ2.05ドルで売れそうです。アメリカ株オプションは100倍単位なので、205ドルが手元に入ります。

この205ドルは、手元に入ってきますが確定利益ではありません。預り金の状態です。

いつ預り金が利益に確定するかというと、満期の時点です。

1.満期に株価が55ドルを下回った場合

コールの満期の12月20日に、株価が55ドルを下回っていたら、このコール売りで得た205ドルは利益確定です。

2.株価が55ドルを上回った場合

株価が55ドルを上回っても、205ドルは利益確定です。

満期に株価が55ドルを超えたら自動的に株を手放す約束がコール売り

つまり株価が何ドルになっても、205ドルは配当のように確定益としてもらえることが分かります。

だから、カバードコールを売った金額をインカムゲインと考えることができて、配当208ドル+カバードコール205ドル=413ドルのインカムゲインを得られます。

オプションを使わない配当投資と異なるのは、カバードコールをして満期に株価が55ドルを超えたら、この株はコールと相殺されて消えてなくなります。

でも、コール売りの205ドルは利益で確定します。

つまり配当マシーンのようにずっと保有し続けることができなくなるかもしれないのですが、配当利回りが向上するメリットがカバードコールには存在します。

株オプションのカバードコールが損をしない構造について

質問をいただくことがあるのですが、SQ前に株価が権利行使価格を超えてコールオプションがインザマネーになる場合には、アメリカ株オプションの場合は早期に権利行使される可能性があります。

日経225オプションはヨーロピアンタイプと呼ばれてSQ前に権利行使されないタイプですが、アメリカ株はアメリカンタイプと呼ばれて早期権利行使ができます。

コールの売りポジションが権利行使されてしまうと、現物株のショートポジションに変わります。

そこで保有している現物株ロングポジションと相殺されるため、損益も相殺されます。

もしNGG株が60ドルになって権利行使された場合は、

  • 現物株は55ドルに対して5ドル分の利益
  • コールオプションは権利行使価格55ドルでショートポジションに変わって現在値が60ドルなので5ドル分の損失

この2つが相殺されるので、株とオプションで損益は発生せずに、コール売りで受け取ったオプション料が手元に残って利益確定します。(上記の例の205ドルです)

ですので、SQまで待って自動権利行使された場合は当初のオプション料の受け渡しは最初に完了しているのでそのまま投資家に205ドルが残り、コールオプションの売りは株のショートポジションに変わります。

途中で反対売買した場合には、当初のオプション料205ドルに対して、決済した価格で損益を計算します。

この投資の利回り計算は7.6%

配当は合計413ドルで、投下資金は5400ドルなので、利回りを計算すると

413ドル÷5400ドル=7.6%

に向上しました。配当のみのリターンの実に2倍近くも向上しました。

さらに嬉しいことには、もし株価が55ドル以上に値上がりしたら、ちょっとだけですが値上がり益ももらえます。

現在の株価が54.2ドルで、満期に55ドルを超えたら株が消えるので、0.8ドル分はキャピタルゲインが得られると考えられます。

0.8ドル×100株=80ドルのおまけつきです。

キャピタルゲインを加味すると9.1%のリターンを狙える

この80ドルを加味すると、最大のリターンは

配当208ドル+カバードコール205ドル=413ドルのインカムゲイン+80ドルのキャピタルゲイン=493ドルのリターン

493ドル÷5400ドル=9.1%

の投資収益を見込める戦略なのです。

もし株価が55ドルに満たなければ来年も配当狙いの株保有+カバードコール

思惑と異なり、NGGの株価が値上がりしなければどうでしょうか?

もしあなたがNGG株は配当マシーンとしてずっと保有していても心配がいないと思えるなら、来年も今年と同様に配当を得つつカバードコールをすれば安定的にインカムゲインを得らえると思いませんか?

逆に、いくら値上がりしても、NGG株だけは絶対手放したくない、あるいは株価は55ドルを超えて絶対にもっと値上がりするに違いない、と考えるなら、カバードコールを行わずに純粋な株式保有を行ってインカムゲインを狙いに行けばよいでしょう。

もし値上がりしたら喜んで株を手放してもよい、と思えるなら、配当投資をしている方にはカバードコールが向いていると思います。

まさに農耕型の育てる投資ですね。

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もしNGG株が値上がりしてしまっても、アメリカ株では銘柄が山ほどあります。

1.値上がり前に配当狙いの現物株保有をしてカバードコールをセット

値上がりしなければ満期で消えたコールの利益が確定して次の年もまたカバードコール+配当で利益を得る

2.もし値上がりしたら

株が成長していったので「サヨウナラ」して別な銘柄を探す

この青写真を描いていればOKです。こんな感じで、利回りを高めることもアメリカ個別株オプションなら実現できます。

値上がり益を放棄すればOKのお気楽投資スタイル

このカバードコール戦略は、現株を保有する以上のリスクは増えません。

でも、こんなメリットがある投資は、何かを差し出さないとリスクリターンの原則から成り立たないと思いますよね?

実は、この戦略は「値上がり益」を放棄しています。

55ドル以上値上がりして成長することを放棄することで、その放棄分を205ドルのオプション料で先取りしています。

だから、「この株は右肩上がりで上昇するぜ!」という確信があればカバードコール戦略は取る必要がありませんが、どちらかというとインカムゲイン、配当投資を狙っているなら、実はやらない手はないとおもいませんか?

銘柄選定基準は「買い持ちしてもいい銘柄、値下がりしにくい銘柄」

この戦略のポイントは、買い持ちしてもいいと思える銘柄を選ぶことです。

NGG株は高配当銘柄として有名なので、インカムゲインを狙うならぜひ株を保有したいところでしょう。

ただし上記で解説したように、株式投資の保有リスクは残っています。

株価が下がってしまえば、時価総額が下がりますので含み損が出ます。

それでも長期間保有していればいずれは株価が回復するし、その間に配当が出るので再投資して配当マシーンを追加購入すると考えればよいのですが、含み損はできれば避けたいところですよね。

そこで、出来るだけ値下がりしにくい銘柄だったり、逆に値上がりしてすぐサヨウナラしない銘柄を探すことができれば、よりアメリカ株オプションで安定収益が図れるようになるでしょう。

アメリカ株は3000銘柄以上あります。

その中からご自身で最も条件にぴったりとマッチする銘柄を探してしまえば、あとは長期保有前提で株式投資をして配当を得つつカバードコールでインカムゲインを得ることができます。

NGG株でおよそ7%~9%程度が見込めますので、配当投資としての利回りとしては充分な数値ではないでしょうか。

まとめ

株価が上がるか下がるかわからないんだったら、そもそも値上がり益を放棄するだけで利回りが約2倍に増える戦略がカバードコールです。

追加で引き受けるリスクはゼロ、ただ上昇益を放棄するだけ。

これができるのがアメリカ株のメリットです。

日本でも「かぶオプ」として東証上場銘柄のオプションがありますが、まだまだ流動性が低いので、日本の流動性が向上するまでは、今この投資をするなら、アメリカ市場が最もやりやすいと考えています。

あとはアメリカ市場で、買い持ちしてもいい銘柄、値下がりしにくい銘柄、値上がりもほどほどにしかしない銘柄を選定することができれば、安定的にインカムゲインを狙える投資スタイルを確立することができるでしょう。

 

当協会で過去に実施したセミナーでは、どのような視点で銘柄を探せば条件に合致した「買ってもいいと思える銘柄」を探せるか、選定基準を3つに絞ってセミナーしました。

この3つの視点を身に付けるだけで、銘柄探しに悩むことなく、自信をもってインカムゲイン投資を始めることができるでしょう。

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「買ってもいい銘柄」の3つの定義を知るには?

インカムゲイン狙いの投資では、「買ってもいい銘柄」を選ぶことが肝要です。


特にアメリカ株オプションで実現できるcash secured put writing戦略を解説した書籍では、「買ってもいいと思える銘柄の、買いたい価格を選ぶ」と書かれています。


では、買ってもいい銘柄とは具体的にどんな選定基準で選べばいいのか?


そのエッセンスを3つに絞って講義しました。


この講義動画を視聴すればあなたも3000銘柄もあるアメリカ株から、どのような基準で銘柄を絞ればいいのか明らかになります。


IB証券を用いた銀オプション投資