ポジティブガンマのポジション組み換えのタイミングはリスクバランス

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もし、プットオプションを買って先物を買うポジティブガンマポジションで、プットオプションがディープインザマネーになるまでダイナミックヘッジをし続けたとします。

まだいけると思っている場合は、一旦手仕舞って新たにポジションを作り直した方が良いのか、それとも同じポジションで続行した方が良いのか、どうやって判断すればいいでしょうか。

その答えは、投資家のリスク許容度によります。

そして、もし仕切りなおすなら、そのタイミングはいつ頃が良いと思いますか?

大きく分類すると買いオプション(ポジティブガンマ)を日経225ミニでデルタを0にした後、

  1. 大きく動くことに賭け、小さな変動ではデルタヘッジをあまりしない戦略
  2. デルタがずれるたびにダイナミックにデルタヘッジをする場合

の2つに分かれます。つまり答えは今後の戦略次第にによるということです。

この記事ではポジティブガンマでデルタを0にした後のポジション組み換えタイミングについてお伝えします。

①大きく動くことに賭け、小さな変動ではデルタヘッジをあまりしない戦略

ガンマの影響は原資産の変動の二乗に比例するため、ガンマは相場変動が大きい方が効果があります。

よって小さい変動で頻繁にデルタヘッジを行うとガンマの効果を享受できないことになります。

この小さな変動でデルタヘッジをしない戦略は、大きく動けばガンマの効果で大きな利益になります。

相場が大きく動けば、インプライドボラティリティも上昇すると考えられます。

インプライドボラティリティの上昇も伴えば、ベガからも利益が出ますので大きな変動+ボラティリティの上昇です。(ガンマロング+ベガロング)。

しかし500円急騰したけどすぐ-500円下げるような「行って来い」の相場になってしまうと、デルタヘッジしていなければ相場が動いた証が残りません。

500円急騰したところでミニを当ててデルタをフラットにすることが出来れば、500円急騰+500円下落の2か所で利益を積み上げることが出来るのですが、全くデルタヘッジをしない場合はタイムディケイで大きく負けることになります。

相場の動きが期待したよりも少ない場合は、タイムディケイで負けて、動かないことによるインプライドボラティリティの低下が伴ってセータロング+ベガロングで損失が出ます。

リスクが小さい状態でポジションを残す

相場が大きく動き、オプションもディーブインザマネー(またはファーアウトオブザマネー)になった状態で、デルタが多少残っていれば、デルタも小さく、その他のリスク(ギリシャ文字で表されるリスクの数値)も小さくなっているはずです。

よって小さな変動ではデルタヘッジをあまりしない戦略は、リスクが小さくなった状態を維持してポジションを残すということを意味します。

そこで組みなおすということは最初と同じ程度のリスクテイクするということを意味します。

このあたりはリスク許容度次第です。

②デルタがずれるたびにダイナミックにデルタヘッジをする場合

この場合では、細かくデルタヘッジをすることになりますので、ガンマの二乗の効果は小さくなります。

ですが、小さく小さく利食いを重ねているのと同じなので、タイムディケイとの低下分を回収できれば損益は発生しない状態でポジティブガンマを維持できる可能性があります。

これは何をしているのかというと、あえて小さくデルタヘッジしてガンマの利益を小さく固定しながら、なんとかセータ(タイムディケイ)からの損失を補う、すなわちガンマvsセータを引き分けに持ち込もうとしているのです(実質的ガンマセータヘッジ)。

デルタもヘッジされ、ガンマもセータもヘッジれれば、残りはベガだけです。

結局、オプションの買いの場合はベガロングですのでインプライドボラティリティの上昇を期待してポジションを組むことになります。

当初のベガのリスクと同じくリスクを取るなら組み直し

当初建てたオプションのポジションが、ディープインザマネーやファーアウトオブザマネーになると、ベガも小さくなっています。

インプライドボラティリティの上昇を狙うポジションで当初と同じ程度のベガのリスクをとりたいというのであればポジションを再度組みなおすのが筋です。

当初のベガ=20のリスクをとっていたとして、相場が動き、ベガ=10となってしまっていたとすると、ポジションを組みなおしてベガ=20程度に戻すのが筋だといえます。

組みなおすタイミングは当初とっていたリスクとして、ベガの値が半分ぐらいになったら組みなおすというような基準を考えるのも良いでしょう。

必要なのはベガのリスクがいつの間にか小さくなっていることをしっかり把握することです。

インプライドボラティリティの動向によって戦略を使い分けることが有効

①と②の選定の基準はどちらが一方的に良いというものではありませんが、極論としてはどの戦略もインプライドボラティリティの動向にかかっています。

今後インプライドボラティリティが下落していくならポジションを解消すべきだし、上昇なら①ポジションを継続するなり②乗り換える必要があります。

そんなやり方でも投資判断なので間違いではないと思います。

ですが忘れていけないのは、インプライドボラティリティの動向の問題の前に、オプションは相場変動や時の経過により、リスクバランスが変化してしまいます。

バランスだけでなく、リスク量も変わってきます。

スタート時にとったリスクが100だとして、オプションが深くインザマネーになったりファーアウトオブザマネーになったときには、時の経過もあり、リスクが50になっているとします。

よってスタート時と同じリスクをとりたければポジションを組み直すして100に戻す必要があります。

もし相場推移でリスクを下げたいと考えていれば、すでにリスクが低下していますからそのままにしておくのもありだということになります。

インプライドボラティリティで戦う基準

インプライドボラティリティで戦うというとき何を基準・トリガーにするか。

こればかりは正解がないので何とも言えませんが、注目する目安としては、

  1. 日経VI指数と日経VI先物の乖離が激しいとき
  2. 日経VI指数がそこそこ高い場面でのレンジ(クラスタ)下限
  3. 日経VI指数が16を割り込むなど相当程度低い場面

などが考えられます。

特に日経VI指数が16を割り込んだときには、こちらの動画で紹介した戦略が有効でしょう。

まとめ

ポジティブガンマポジションで、プットオプションがディープインザマネーになるまでダイナミックヘッジをしたている場合、一旦手仕舞って新たにポジションを作り直した方が良いのか同じポジションで続行した方が良いのかは投資家のリスク許容度によります。

オプションがディープインマネーになるとグリークスの値が小さくなるため、もし仕切りなおすなら、そのタイミングはいつ頃が良いのか、大きく分類すると買いオプション(ポジティブガンマ)をminiでデルタを0にした後、

①大きく動くことにかけ、小さな変動ではデルタヘッジをあまりしない戦略

②デルタがずれるたびにダイナミックにデルタヘッジをする場合

の2つに分かれます。

①は相場の変動でが小さく、行って来いの相場だとダイナミックヘッジで取引する予定の先物ミニを入れて利食いするタイミングが徐々に広がって利食い出来なくなる可能性があります。

動けばガンマの勝利、動かなければシータの勝利ということで、どちらに軍配が上がるわけではありません。

②は細かく利食いすることでガンマとシータを引き分けに持ち込む作戦です。

 

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