「保険を売る」個人投資家が出来る唯一の方法

投稿者名:金森 雅人

保険商品。

火災保険や地震保険、自賠責保険や傷害保険など、私たちはあらゆる保険商品を購入して、万が一の事態に備えます。

保険商品=買うもの。

保険商品は、売り手が儲かるから保険商品として発売されるのですが、これまでは売り手になることが出来ませんでした。
ですが、オプション取引を使うと、保険の売り手になることが出来ます。

この記事を読むことで保険の売り手になることのメリット、そしてどうやって利益を上げていけばいいかが分かるようになります。

 

銀投資で保険を買う人はどんな人か?

これまでこのサイトで紹介してきたプット売り、P14(プット14ドルを売る)という行為をした時には、あなたは14ドルならないと利益を得られる保険を売っています。

その商品をあなたが売っているということは、誰かが買っているということです。
相手は個人投資家の場合もあれば証券会社が引き受け手になっている場合もあります。

ではP14を買う人は、どんな人でしょうか。

それは、銀の現物を持っていて、価格が14ドル以下になったら困る人です。

銀の現物を持っていて14ドル以下になったら困る人が取る行動は、次の3つです。

  1. 保有している銀を手放す
  2. 14ドルに売り新規ポジションを注文して、売り玉と買い玉を保有した両建て状態にする
  3. プット14ドルを買う

 

通常は14ドルに下落したら、1のように決済してしまったり、戻ることを期待して2のような両建てにするのが一般的な投資行為と考えらえていますが、3のオプションを活用すると選択肢の幅が広がります。

通常は掛け捨てで安い保険料で安心を買っておき、万が一のために保険が適用されて損失を補填できる。
それが保険の役目です。

この保険の役目を14ドル以下になった時に適用される仕組みが、P14を買うということです。

銀の価格が15ドルや16ドルあたりにいるときにP14を買うのには、わずかなお金で保険を買うことが出来て、万が一13ドルまで下落したとしても、14ドルから13ドルまでの1ドル分は丸々補填されます。

具体的には銀現物の価格が下落して含み損になるのですが、その含み損と1:1で連動するようにオプションの価格が上昇して14ドル以下の損失はチャラに出来るという効果があります。

 

銀を売るのとP14を買うことの違い

この時、14ドルで現物の銀を100トロイオンス売るという行為と、P14を買うという行為には、大きな違いがあります。

もし本当に14ドルになって現物の銀を100トロイオンス売っていたとすると、そのあと相場が反転して上昇した時に損失を被るということです。

これは銀を買っている場合でも売っている場合でも共通ですが、銀を保有していたら価格変動によって損益は上下します。
銀を100トロイオンス売っていて価格上昇すると、価格上昇分だけ含み損が発生します。

ところがP14のオプションを買っていれば、損失はP14を買うために支払ったお金だけになります。
P14を売った時とは反対に、P14を買った人は「14ドル以下になると14ドルで売ったことになる」効果があります。
14ドル以下にならなければ、この効果は発揮しませんので掛け捨て保険と一緒になります。
14ドル以下になることで初めて威力を発揮するのがP14の買いになります。

今はまだ14.5ドルあたりだとすると、まだ実現するかどうかわからない「14ドル以下」の保険のために保険料を払って保険を掛けているというイメージになります。

仮に銀の価格が14ドルの時に「14ドル以下」の保険を掛ける場合は、同じ14ドル以下の保険であっても後者の方が実現する可能性が高いために割高になります。

このような保険を掛けることで銀を保有している人は資産を守るためにヘッジとしてオプションを買っているので、まだ銀を持っていない人はオプションを売ってそのオプション料を利益としてもらうことが出来ます。

 

まとめ

プット売りは保険として機能して、プット売りは現物買いよりも有利になる場合がある。

ただし大暴落した場合でも権利行使価格で現物を保有している状態となるため、値下がったあとに底値を拾うことはできない。

 

このプット売りについては、LEAPS取引で7ヶ月利回り31.7%を得た具体的手順でも読むことができます。

 

 

 

 

※当ブログは筆者の個人的な見解を示すものにすぎません。掲載しているデータの収集とその分析についても、筆者の個人的な視点に基づく分析であり、その有効性を保証するものではありません。解説においては、筆者の独自の視点で学習目的のために事例を簡略化している場合があるため、資料の中で紹介される事例は実際の相場とは異なる場合があります。取引事例についても、完全に再現しているものではなく、かつ、その有効性を担保するものではありません。また、本資料に含まれる記述や情報については十分精査しておりますが、その内容に関して筆者は一切責任を負いません。

※当ブログは過去の市場分析と戦略案を検討するものでありますが、取り上げている投資戦略についてはシミュレーション上のものであり、確実にそのような結果が出ることを示すものではありません。また、相場状況によっては損失が出ていた可能性も十分にあり得ます。当該シミュレーション結果が解説の中で説明した戦略の優位性や利益を保証するものではありません。よって、その内容を将来に当てはめて利益が出ることを保証するものではありません。投資手法の有効性などにつきましては、読者の皆様において十分に内容をご精査いただき、商品の特性、取引の仕組み、リスクの存在、手数料等を十分にご理解いただいたうえで、ご自身の投資判断と責任でお取引いただくようお願いします。

※株式取引(米国株式)、オプション取引(米国株オプション取引)においては、株式相場、為替相場の変動等によって損失が生じるおそれがあります。お取引に際しては、あらかじめお取引先の金融商品取引業者等より交付される契約締結前交付書面等を十分にお読みいただき、商品の性質、取引の仕組み、リスクの存在、手数料等を十分に御理解いただいたうえで、御自身の判断と責任でお取引いただきますようお願い申し上げます。
 

関連記事

   オプション取引に関する無料メルマガを購読できます    登録はこちら
TOP
TOP